再発予防のために
再発予防の重要性
心の病気では、治療が進み日常生活が送れるようになってくると、今度は再発防止の治療を行います。
この時期は、しっかりとお薬の服用を続けること、医師といっしょに治療を続けていくことが重要です。
症状が改善したあとに治療や服薬をやめてしまった場合、再発をしてしまうことが少なくありません。
しかし、過度に再発を心配する必要はありません。しっかりと治療を継続することで多くの方が回復しています。
維持療法とは?
再発防止のために、長期的に通院及び薬物療法を行い、必要に応じて精神療法なども取り入れていくことを維持療法といいます。
急性期治療を終え、症状が落ち着くと通院回数が減ってきますが、内服はその後も暫く継続する必要があります。
症状が改善したあともしばらく服用を続けることで、再発する方の割合が低くなることが知られているためです。
またこの時期には、「認知行動療法」などの心理療法も意識していきます。
再発をさせないための環境づくりや、心の調整をゆっくりと行いながら、お薬の量を少しずつ減らしていきます。
再発しないには、次のようなことに注意することよいといわれています。
- 薬は勝手に判断せず、医師に相談の上、中止や変更を行う
- 通院治療を勝手に中断しない
- 完治したと思い込まない(過信しない)
- 病気で休んだ分を取り戻そう頑張り過ぎない
- 疲れをためない
調子がおかしいと思ったら無理せず相談を
治療の継続ともうひとつ、症状が改善した後で大切なことがあります。それは、患者さん自身が自分の心身の変化にいち早く気づくことです。
いつもより食欲がなかったり、からだがだるかったり、疲れを感じたときは、早めに相談するようにしましょう。
そして、「不眠」の症状は特に注意が必要です。朝早く目覚めてしまう、夜中に目が覚める、日中に強い眠気がある、といった不眠が認められた時は、不調のサインであることが多いです。
調子が良いと思っていたときに心身に不調がでてくると、とても苦しくなります。良くなった時期もありますので、「治らない」と思いつめないでください。
無理せずに主治医にご相談ください。
ご相談いただいたからといって、必ずお薬での治療が必要というわけではありません。また、お薬を一時的に使ったとしても、落ち着けば少しずつ減量できることも多いです。安心してご相談ください。